マスタアプリのレコードは一般的に頻繁に更新されるものではありません。しかしながら、勘定科目の変更、商品体系の見直し、法的なルール変更などによって、時に大きな更新が必要な場合もおとずれます。
みなさんも当たり前のようにkintone上でマスタアプリを作成し運用していると思います。マスタアプリは他のアプリから参照されるので値を変更すると多くのアプリに影響が出てしまいます。
たくさんのレコードを各レコードの関連性と整合性を確認しながら更新しなければならないので大変な作業です。でも大丈夫。そんな時に活躍するのがExcelライクなデータ編集機能を使用できるkrewSheetです。
krewSheetでマスタアプリを効率良く更新
krewSheetでは、一覧上で複数のレコードを同時に更新できるのはもちろんですが、お馴染みの操作であるコピー&ペースト、検索と置換機能を提供しております。コピー&ペーストは外部ファイルからコピーした内容をkrewSheetにペーストすることもでき、一覧の視認性を保ったままスイスイとレコードを更新することができます。
マスタアプリの内容をルックアップ先のアプリに反映
krewSheetを使用してマスタアプリを効率よく更新するイメージを掴んでいただけたと思います。
マスタアプリは基本的に他のアプリからルックアップで参照されます。kintoneの仕様では、ルックアップ機能はあくまで値をコピーする機能であり、マスタアプリを更新しただけでは、ルックアップしているアプリのレコードに値は反映されません。krewSheetを使用した場合、ルックアップの取得を複数レコードで同時に実行できるので、下の図のように効率良くマスタアプリの更新を反映することができます。
krewSheet + gusuku Customineでマスタアプリを最上級の効率で更新
krewSheetをお使いいただいている方なら、薄々気付いていると思いますが、ルックアップの更新は現在ページに表示しているレコードのみが更新対象になります。そのため、アプリに設定しているページサイズを超えるレコードが登録されている場合には、ページ数の回数分この操作を実行する必要があります。
また、この方法ではマスタアプリを更新後、ルックアップしているアプリを開いてルックアップを更新する、といったように操作数も多くマスタアプリをルックアップしているアプリが多いほど手間になります。レコードの更新作業はkrewSheetで効率化できていますが、マスタアプリの更新と反映といった一連の業務という点では完全に効率化された方法とは言えません。
そこで、最近kintone界隈で話題沸騰の、アールスリーインスティテュートさんの「gusuku Customine(グスク カスタマイン)※以下、カスタマイン」の登場です。カスタマインとkrewSheetを組み合わせて使用することで最上級の効率でマスタアプリを更新し反映することができます。
カスタマインではこちらのニュースリリースで発表させていただいた通り、krewSheetと連携する機能も提供いただいております。今回はマスタアプリ更新後の反映についてカスタマインで効率化する方法についてもご紹介したいと思います。
効率化の流れは、以下の通りです。
- krewSheetの一覧でマスタアプリのレコードを更新
- 保存時に、カスタマインを活用してマスタアプリの更新内容をルックアップしている他のアプリに反映
それではカスタマインでカスタマイズを作成してみます。今回は少しユーザーフレンドリーな動作を意識して、krewSheetで保存を実行した時に、確認メッセージを表示し、OKが選択されたらルックアップしている他のアプリに反映するというカスタマイズを作成します。
- カスタマイズ一覧で「新しいカスタマイズを作成」を選択します。
- 「カスタマイズのアプリ選択」で任意のマスタアプリを選択します。
- 保存時に確認ダイアログを表示するコマンドを設定します。
- 確認ダイアログでOKが押下されたらルックアップしているアプリのレコードを更新するコマンドを設定します。
- 最後に「kintoneアプリへ登録」を選択し、カスタマイズをマスタアプリへ適用します。
以上で、カスタマインの設定は完了です。あまりにも簡単にカスタマイズを作成できるので、本当にとんでもなく強力な連携サービスだとただただ感心するばかりです。
実際、カスタマイズしたアプリの動作は動画でご確認ください。
いかがでしたか?カスタマインとkrewSheetを活用していただければ、マスタアプリの更新をかなり効率化することができます。本ケースに関わらず複数レコードの更新→更新データを他のアプリに反映するような業務の場合には流用いただけると思いますので、色々とお試しください。