krewSheet×krewData連携 ー 特徴と使いどころをおさえよう ー

こちらの記事では2024年6月にリリースしたkrewSheet×krewData連携について、機能の特徴を解説します。これから使ってみようと考えている方にご覧いただきたい記事です。

krewSheet × krewData連携の概要

krewSheet上からkrewDataに通知を送り、その通知をきっかけにkrewDataのフローを実行できる機能です。krewDataリアルタイム実行プランで「krewSheet連携」という実行方法を設定した場合にご利用いただけます。

■活用例

予算管理アプリと実績管理アプリの数字から達成率を計算する活用例を例にご紹介します。

【上記アプリを利用して行いたいこと】
実績管理アプリにkrewSheetを設定し、krewSheet上で専用のボタンをクリックしたタイミングでkrewDataに通知を送り、予実集計を行います。
①実績管理アプリに設定したkrewSheetで、実績が確定したレコードの情報をチェックボックスで選択する
➁krewData連携用のボタンをクリックして、③チェックしたレコードの情報をkrewDataに送信する
④krewDataのフローを実行する

知っておきたいリアルタイム実行の機能

  • 同じくkrewDataのリアルタイム実行プランには「Webhook」と「API」という実行方法があります。
    • Webhook:レコード操作(レコードの保存やプロセス管理のステータス変更時などの契機)をきっかけにしてkrewDataのフローを実行できます。
    • API実行:krewDataのAPIをプログラミング処理のなかで呼び出して実行できる方法です。
  • 図内の③では、「krewSheet→krewDataに通知を送っている」と表現しました。
    この時、「パラメータ」と呼ばれるレコード内の情報を送ることができます。荷物を発送するときの伝票の役割をする情報くらいに捉えてみてください。

    https://docs.krew.mescius.jp/krewdata/#realtime_use_parameter.html

    実は実績管理アプリ(krewSheetを設定して通知を送るためのボタンを設定するアプリ)で行うボタンクリック操作は、「krewDataの処理を実行」しているのではなく、krewDataに通知を送信しているのです。
    リアルタイム実行では在庫管理のようにリアルタイム性が大事な業務が向いていますが、今自分が操作しているレコードの情報をピンポイントでkrewDataに知らせるための情報がパラメータです。
    もしもパラメータを使わなかったら、自分が操作していないレコードの情報もkrewDataが処理してしまい、在庫数を正確に管理することができません。
    みなさんが業務内で行っている処理とkrewDataの間にはそういった関係性があるということを理解しておくとリアルタイム実行の仕組みを理解しやすくなりますよ☝

krewSheet 連携の特徴をおさえる

krewSheetとAPI/Webhookでは、レコード情報(パラメータ)の送り方と処理の仕方に違いがあります。
こういう時はWebhookで対処しよう、こういう時はkrewSheet連携で対処できるなということが判断できるポイントですので、ぜひともおさえてください。

実行方法がkrewSheet の場合

krewSheet連携の場合には、次の特徴があります。krewSheet上では、複数のレコードを選択して実行できて、それらの情報をまとめて1つの段ボールに入れて送るイメージです。
・krewSheet→krewDataに通知する際にチェックで選択したレコードのパラメータ(発送伝票)を全部まとめて送る
・全部のレコードをまとめて処理する

かみ砕いてイメージをお伝えしますと、krewSheet連携の場合には、力強いカンフーパンダがそこにいてみなさんが送った通知をドカーンとまとめて処理してくれるのです。

たとえば、月ごとに売上の合計を集計するためのkrewDataのフローがあって、そこに対してkrewSheetから確定した実績情報をひと月分まとめて送るなどといった業務は、krewSheet上で複数のレコードを選択してまとめて処理するにはもってこいですね。

詳しい処理について確認したい方は【コマンド設定でのパラメータの使用】の項を参照してください。
https://docs.krew.mescius.jp/krewdata/#realtime_use_parameter.html

実行方法がAPI/Webhook の場合

実行方法がAPI/Webhookの場合には、次の特徴があります。これらの場合には、レコード情報を1つずつ段ボールに入れて順番に送るイメージです。
・krewSheet→krewDataに通知する際にはレコードのパラメータ(発送伝票)を1レコードずつ送る
・通知を受け取ったレコードごとに1件ずつ処理する

こちらのパターンでは、わたしたちが通知している相手はきっちりしたキツネさんで、1件ずつ処理が済んだか確認してようやく次のレコードを処理してくれます。

例えば皆さんの会社がお菓子のメーカーで、取引先に発送するお菓子の予約処理をkintoneで行っていたとします。担当者が同じお菓子の引き当て予約をする際に、最初に予約をした人→次に予約した人 のように順番に処理しないと在庫が正しく確保できないので、そういう時には絶対きつねさんにいてほしいですよね。

詳しい処理について確認したい方は【コマンド設定でのパラメータの使用】の項を参照してください。
https://docs.krew.mescius.jp/krewdata/#realtime_use_parameter.html

krewSheet連携に向いていない業務

色々ご説明してきたのですが、察しのいい方はここまでの内容で「あら、あの業務はカンフーパンダ(krewSheet連携)に通知するのは向いていないかも」というものがなんとなく想像できたのでは?と思います。

krewSheet連携では、カンフーパンダさんがレコードをドカーンとまとめて処理するタイプの方法なので、1件ずつ処理する前提の業務、またその想定で設計されたkrewDataのフローには向いていません。例を挙げながら説明しますね。

先ほどのお菓子の在庫管理を例に挙げます。
取引先に出荷するためのお菓子の在庫を予約するために在庫管理アプリの情報を参照して確認を行います。アイス100個に対してA社さんの分とB社さんの分を同時にkrewSheetから予約可能かどうか確認したとします。
krewSheet連携ではデータをまとめて処理する特徴があるため、A社とB社の情報がkrewDataにまとめて通知されます。本来ならば、「A社さんの分を確認」→「そのあとB社さんの分を確認」としなければいけないところを、両社ともアイス100個に対する確認を行います。実際にはアイスは100個しかないので、B社さんの在庫は確保できないですよね。

上記のように、1レコードずつ処理する想定でkrewDataのフローを設定している場合には、krewSheet連携ではなくAPI/Webhookの実行方法が向いています。

あちょちょちょ(違いを理解して)、ちょちょちょあちょちょ(適切なシーンでkrewDataをご活用いただけると嬉しいです。)

krewSheet連携の活用シナリオを見る

・予実状況をリアルタイムに把握する (krewSheet連携)
https://krewdata-drill.mescius.jp/entry/drill-actual-situation-krewsheet/

・見積から受注伝票を自動出力する (krewSheet連携)
https://krewdata-drill.mescius.jp/entry/drill-automatic-voucher-output-krewsheet/

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